新刀捜索~ねんどろ加州の複雑な気持ちwithねんどろ鶴丸

ねんどろ刀剣男士劇場
02 /19 2016
~某日、本丸にて~

(審神者からの要請を受け、三日月たちは物吉・不動捜索のため出陣しようとしていた!)

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三日月『よし、出陣するか。主の為になんとしても物吉たちを連れ帰らんとなあ』
小狐丸『ぬしさまの命ゆえ隊長は譲るが、手柄は譲らぬぞ三日月』
鶴丸『さて、今回はどんな驚きの出会いが待っているかな』
加州『・・・・・』
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鶴丸『加州?何してるんだ?ぼさっとしてると置いてくぜ?』
加州『・・・・・』

(加州も捜索隊の一員であったが、なぜかその場を動こうとせず、元気もない)

鶴丸『おい、一体どーしたってんだ?』
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加州『今回の出陣て…新しいお仲間を探しに行くんだよなーって…』
鶴丸『ああその通りだ。期間限定だからな、急いで行くぜ!ほらお前さんもさっさと支度しろ』

(出陣の準備をせかされ、加州は渋々刀を手に取る。
が、その顔はいまだ晴れない)

加州『あのさ…出陣、しなきゃだめかな?』
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鶴丸『何言ってる、久しぶりの出陣だと一番喜んでたのはお前さんじゃないか』
加州『そうだけど・・・なんか複雑で』
鶴丸『どういうことだ?』

(加州はどことなく寂しげな表情を浮かべ話し始めた)
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加州『新しいお仲間が増えて主が喜ぶのは俺も嬉しいよそれは。でもさ、仲間が増えれば増えるほど主との時間が減ってくし…』
鶴丸『確かに主とふたりの時間が減るのは残念だが、短い時間でも主は俺たち皆をたくさん可愛がってくれてるじゃないか』
加州『そうだけど!・・・鶴丸は平気なの?新しいお仲間が増えること』
鶴丸『あ?』
加州『主のこと独り占めしたいって思わないわけ?』
鶴丸『・・・・・』
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加州『俺はしたいよ。今もただでさえ主とふたりになれる時間が少ないってのに、これ以上減ったら俺…』
鶴丸『・・・・・』
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加州『正直、これ以上仲間は増えて欲しくない。だから出陣もしたくない』
鶴丸『・・・・・』

(鶴丸は黙って加州の話を聞いている。…だがその表情はどこか硬い)

加州『新しい仲間が来たら、主はきっとそっちに夢中になる。そいつらに俺の主を盗られたくない。主には俺だけの主でいてほし』
鶴丸『だったら』
(鶴丸は加州の言葉を遮り、厳しい表情で言い放った)
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鶴丸『新しい主でも探してこい。お前”だけ”を大事にしてくれる主を。今の状況に不満ならこの本丸から出ていけばいい』
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加州『!?い、いやだよそんなの!今の主じゃないと俺…っ』
鶴丸『だったら文句を言わずにやることをやれ』
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鶴丸『だいたいな、いくらお前が新しい仲間が来るのが嫌だといっても、主は審神者として刀が必要だ、お前も俺も新しい奴らも皆同じように主に必要とされてる。誰が欠けても主は困る、わかるか?…我儘言って主を困らせるな』
加州『そんな…俺は、ただ…っ』


――困らせたいわけじゃない、もっと愛してほしいだけなんだ――


(そう加州は心の中で呟いた。
そんな彼の心がわかるのか否か、鶴丸は、今度は優しく彼に語りかける)

鶴丸『なあ加州』
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鶴丸『お前も主が好きなんだろ?』
加州『うん…』
鶴丸『俺も主が好きだ。だから俺は俺にできることをして主を支える。主が資源を求めるなら遠征に行くし、新しい刀が欲しいなら捜索に行く。そして帰ったら手入の時間だ。頑張った褒美にたっぷり主に甘えさせてもらう。その時に主を独り占めにでもなんでもすればいい。だろ?』

(鶴丸はそう言い励ますようにそっと加州の肩を叩く。加州はこくりと頷いた)

鶴丸『それとな、』
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鶴丸『お前は自分ばかりが危機意識を持ってるようだが、新しく来た奴らの気持ちを考えたことはあるか?』
加州『え?』
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鶴丸『俺も遅れて来た身だからな、よくわかるのさ。…初めてここへ来た時俺は、お前と主の強い絆を見せつけられた。だから俺は必死になってそれに追いつこうとした、…今もしてる』
加州『鶴丸・・・』
鶴丸『俺からすりゃ、お前さんの方がよっぽど羨ましいぜ?』
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鶴丸『なんたって、お前さんは数少ない、"初期刀"の権利を持った刀だ。…鍛刀されるか探索の途中で拾われる俺たちは、その時になるまで主に会えるかどうかなんて分からない。だがお前は、主が審神者として第一歩を踏み出すその片腕候補として、最初に主と会うことを許された刀なんだ』
加州『・・・・・』
鶴丸『そして数ある刀の中から、お前は選ばれた。他にも選択肢はあったはずだが、あえて主はお前を選んだ。他でもないお前をだ』
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鶴丸『初期刀として一番主と長くいるお前が俺は一番羨ましいぜ?もっと自信を持てよ。初期刀としての誇りを大切にしろ、主との絆をしっかりとその身で感じるんだ』
加州『鶴丸…』

(加州は鶴丸の知られざる心の内に驚きつつ深く感じ入ったようだ。それまでの弱弱しい表情は消え去り、どこか自信に満ちた顔をしていた)

加州『…そーだよ、そーだよな。俺は初期刀。一番主に頼りにされてる!』
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加州『俺行くよ!主の為に物吉でもなんでも見つけてやる!』
鶴丸『よし!その意気だ!それじゃあ出陣しようぜ!さっさと行ってちゃっちゃと物吉たちを見つけてこよう。・・・ま、見つからなかったときはそん時だ。その時こそ、俺たちで主を慰めてやろうぜ。驚きの――』
加州『驚きの慰めを、だよな』
鶴丸『ははっ!良く分かってるじゃないか!それじゃあ行くぜ!』

(そしてふたりは揃って、先に出た三日月たちを追いかける)

加州『おっし、出陣だー!…あ、手入の順番は俺が最初ね?』
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鶴丸『は?おいおい、どさくさに紛れてそれはないぜ?』
加州『いーじゃんか、俺、あんたたちと違って刀装少ないし体力も低めなんだからさ』
鶴丸『ったく・・・好きにしろ(…いつもの加州に戻ったみたいだな、良かったぜ)』

(元気を取り戻した加州を見て鶴丸はふっと笑みをこぼした。
が、同時に、自身の内をも蝕むその複雑な思いは消えないでいた――)

鶴丸『・・・・・(ま、本音を言や…俺も加州と同じ気持ちだ。…主を独占?ああしたいさ、したいに決まってる!)』
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鶴丸『・・・・・(だがそう簡単に自分の思い通りにはいかないだろ。…さっきの説教もどっちかというと自分に言い聞かせてたんだ。…俺は俺にできることをする。そうして主との絆を深めるしかない)』

(そして鶴丸は心の中で静かに問う)

鶴丸『・・・・・(なあ主。ここへ来てまだ数か月…俺は君の心に深く入り込めているか?君は初期刀ではない俺を、どれだけ刀が増えようと、ずっと傍でこの俺を――)』


――愛してくれるか?――



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りく

フィギュア/ドール/ガンプラをウェットに愛でる審神者。
推しねんはねんみか・ねんかしゅ・ねんほた…、みんな可愛いんだ!!
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